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「暗記は闇雲にすると80%損をする!」科学的根拠に基づいた暗記のテクニック16個

暗記効率を最大化する暗記のやり方

記憶には大きく分けて「長期記憶」と「短期記憶」があります。暗記したものを留めておくには「短期記憶」で終わらせずに「長期記憶」まで持っていく必要があります。

一時的に知識を詰め込むような、闇雲に覚える暗記ではなく、しっかりと人生の知識として蓄える暗記(諳記)であれば、この記事は大いに役立つはずです。

記憶は2か所で保存される

人間の記憶には、大きく分けて脳の2つの器官が関係しています。

一つ目は、長期記憶に関わる大脳皮質。もう一つは海馬です。

海馬と聞くとタツノオトシゴをイメージしますが、実際そんな形をした小さな器官です。

新しい記憶はまず海馬に保存されそこでいったん整理されます。情報を取り出しやすいように索引づくりをしてくれるようなイメージでしょうか。

この時に必要な情報だけ大脳皮質に保存し、それ以外、つまり「どうでもいい情報」は捨てられてしまうわけです。

重要なのは、大脳皮質に送られたものは長期記憶として定着しますが、海馬の記憶は思い出すのが難しかったり思い出せなかったりするということです。

 

海馬での記憶の保存期間は数秒間から始まり幅がありますが、最大でも1ヶ月が限度とされています。1週間前のことはなんとか思い出せても、4週間前のこととなるとかなり難しいのはそのためです。

※近年注目されているワーキングメモリについては分けて考える必要があります。ワーキングメモリは大脳皮質の中の「前頭連合野」という部分が関係していて、一時的に知識を保持することができます。

 

しっかりと暗記して脳に定着させたいなら、海馬ではなく長期記憶の大脳皮質で保管してもらわなければいけません。そのために「これは重要な情報だ」と海馬に教え込ませる、つまり海馬をダマす必要があるのです。

覚えていないと思い出せないは違う

「さっき覚えたのにもう忘れてしまった….」とがっかりしてしまう事はよくあるかもしれません。

ただし脳科学的にいうと、それは忘れているのではなく思い出せないだけなのです。

つまり記憶は保持しているが思い出せないため、実際には覚えていない状態と同じだと錯覚してしまうのです。(実際テストで思い出せなかったら意味ないですけどね汗)

 

極端な話、英単語を100個覚えて1日後に1つも思い出せなかったとしても「昨日の暗記は全くの無駄だった…..」と落ち込む必要はありません。

それは海馬がその記憶を取り出せなかっただけの話です。

何度も反復して叩き込めば、海馬のニューロンの繋がりが強化されたり、情報が長期記憶の大脳皮質に保存されたりして思い出せるようになります。

仮にもしその日にもう1度それらの単語を復習した場合、記憶の定着度は1回目よりも格段に上がるでしょう。

 

暗記学習は反復性が重要とよく言われるのはそのためで、ついさっき覚えた事が思い出せないからといって自分を責める必要はありません。

このメカニズムを理解しておくだけで暗記に対する見方が180度変わるはずです。

暗記したければ海馬をダマせ!

ここでは特に海馬という器官が重要になってきます。

新しい記憶はまず海馬で整理されると説明した通り、海馬は暗記学習の肝になります。ここでいらない情報だと判断されてしまうと捨てられてしまうため、海馬をダマして必要な情報だと思わせる必要があるのです。

 

海馬をダマす三原則をお伝えします。

  • 印象が強烈なもの
  • 重要であると認識したもの
  • 反復性

この3つです。

これに加えて、本来人間に備わっている整理現象を利用したテクニックも後半に紹介しますので楽しみにしておいてください。

ほとんどの場合これらを基本として暗記のテクニックは成り立っています。はじめに頭に入れておくと理解しやすくなるでしょう。 

前置きが長くなりましたが、ここからは暗記のテクニックをたくさん紹介していきます。

イメージで暗記する

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よく言われることではありますが重要なので載せておきます。

さっき書いた通り、海馬をだますためには「印象が強烈なもの」の方が有利です。覚えたいものが文字の羅列の場合はイメージからアプローチすると有効です。

 

これには扁桃体という脳の器官が関係していますが、これは脳の中で感情を担当する部分だといわれています。

更に、扁桃体は海馬のすぐ近くにあり海馬に与える影響もかなり大きいため、感情を伴った体験が記憶に残りやすく思い出しやすいということが分かっています。

 

皆さんの中にも、英単語暗記の際に名詞はイメージして覚えられるのに、抽象的な動詞などになると全く覚えられないという経験はないでしょうか?

あれは単にイメージし易いかどうかの違いであって単語自体の問題ではないのです。

 

心理学に基づいた実験でも、単語を覚えるときにその単語をイメージしながら覚えるだけで通常より多く暗記できるという実験結果があります。

通常文字を覚えるには左脳を使いますが、イメージを交えることで右脳を活性化することができます。

記憶と右脳は密接に関係しているため、右脳を使ってイメージで覚えると長期記憶として定着しやすく、いつでも思い出しやすいので暗記に有利です。

 

単語暗記の場合、ノート前面に単語を書きまくるより、単語とイラストを簡単に書き込んだ方がよっぽど効率的です。

またイメージするだけでも良いので単語を見たときにその単語のイメージを一瞬思い浮かべる癖をつけておくとより記憶に残りやすくなります。

 

余談ですが、数字の記憶には以下のものを使うと便利です。

語呂合わせジェネレータ

暗記は歩きながらする

暗記というと机に向かって黙々とするものだというイメージは捨ててください。

 

脳科学的にいうと、暗記は歩きながらするものです。

 

アメリカ・イリノイ大学の実験では、暗記学習に歩くという動作を取り入れただけで短期記憶が25%も向上しました。このような研究結果は数多くあり、歩くことと覚えることが密接に関係しているということは疑う余地はないようです。

これには、運動により偏桃体を刺激するだけでなく、血流が促進され呼吸も深くなるため、脳に送られる酸素量が増えることも関係していると考えられます。

 

歩くのが難しい場合は立ってするだけでもかなりの効果があります。

どうしても座ってせざるを得ない場合は、15分を境に一度立ち上がりストレッチをすることをお勧めします。これ以上座ると認知能力が大きく低下してしまうからです。

これからは二宮金次郎スタイルが主流になるでしょう。笑

アウトプットをする

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アウトプットをすると「この情報はこんなにも使われるんだ」と脳が認識し、記憶にとどまりやすくなると言われています。

これは冒頭で述べた、海馬をダマす3原則のうち、「重要な情報だと認識した」ものほど記憶に残るという説明にも合致します。

 

インディアナ州パデュー大学の行った、Science誌にも掲載された興味深い実験があります。

4つのグループの被験者に単語暗記をさせ1週間後にテストを行います。その結果、確認テスト(アウトプット)を全単語行った2グループが80点代だったのに対して、復習(インプット)を全単語行った2グループは30点代とかなりの差が開いたようです。

全ての被験者が1週間前の確認テストでは満点を取ったにも関わらず、1週間後の結果はこのようになったのです。

 

面白いのは、復習に関しては間違った単語のみ復習したグループもすべてを復習したグループも差が見られなかったのに対し、確認テストを全単語解いたかどうかは結果に大きく影響したということです。

 

この実験によって、アウトプットすることがどれだけ長期記憶の助けになるかを理解できます。

事実この実験を行ったカーピック博士は、Sience誌の中で「入力を繰り返すよりも、出力を繰り返す方が、脳回路への情報の定着が良い」と述べておられます。

 

このことを考えると、学校で問題集を解かされるのは確かに意味があります。「取り敢えず課題の問題集を終わらせて時間があればもっと勉強しよう」とか、「苦手な部分だけやろう」と言う考え方はやめた方が良さそうです。

その場しのぎの暗記で次の日のテストは大丈夫かもしれませんが、長期記憶にしたいならアウトプットをしっかりしましょう。

 

参考として、東大医学部卒の和田秀樹先生によると、アウトプットに切り替えるタイミングは全体の7~8割を覚えたころが最適だということです。

記憶したものを人に教える

人に教えるというのは最高のアウトプットになります。

人に説明しようとすると五感を最大限に活用する必要があるため脳が活性化します。

海馬のそばの偏桃体は感情と密接にかかわっているという話は既にした通り、五感を通した強い刺激は強く記憶に残るようになります。

 

私のおすすめは一人レクチャーをすることです。

※ちなみにロザンの宇治原さんもテレビでこの方法を紹介されてました。

 

覚えたことがしっかりと頭に入っているか確認できますし、相手に合わせる必要もありません。

どんなに早口でも、どんなに喋りまくっても怒られません。私の場合、大げさに身振り手振りを加えながら声に出して、できれば立って歩き回りながらやってみます。イメージとしてはTEDのような感じです。

 

ワシントン大学で行われた実験では、「人に教える」ことを前提に学習させた場合学習効率が上がったという研究もあります。

この際、あらかじめ「テスト前になったら教えてあげるよ」と友達に伝えておくのはどうでしょうか?

40秒間の復習をする

次は授業後やまとまった時間勉強した後に使えるテクニックです。はじめに研究のデータから紹介します。

サセックス大学の実験で、参加者に26本の動画を見せ、一方のグループだけ動画を見たあと内容の細部を思い描くか声に出して説明(40秒の復習)させ、もう片方のグループはただ動画を見るだけで記憶の定着度を確認しました。

2週間後にテストを行ったところ、動画を見ただけのグループはほぼ何も思い出せず。40秒の復習を行った動画は、かなりの要点を思い出すことができたようです。

同時に行われたMRI検査では40秒の復習を行った際は脳の後帯状皮質が活性化していたことが確認されていますから、確かにこの40秒の復習が記憶を助けていたことは間違いないでしょう。

これも原理としては先ほどのアウトプットと同じで、脳に「この情報はこんなにも使われるんだ」と錯覚させ、「重要な情報だと思わせ」ることで長期記憶に残りやすくなります。

エビングハウスの忘却曲線を意識する

海馬をダマす三原則のうち「反復性」がここでは重要になってきます。

繰り返し触れることで定着度が高くなるということは既に知られていますが、エビングハウスの忘却曲線は、いかに効果的に復習するかを知る素晴らしい指標になることは言うまでもありません。

 

ただ1つ残念なのは、世間一般に知られている忘却曲線の考え方は少し間違っている部分があるので補足しておこうと思います。

エビングハウスの忘却曲線は記憶の量を表しているわけではなく、もう一度学びなおすまでの負担(節約率)を表します。

 

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すごくざっくりとした説明をすると、1日後に30%の場合、「30%のことしか覚えていませんよ」ではなく、「完全に暗記するのに1回目よりも30%だけ楽になりますよ」という意味です。

 

よく、1日経つと〇%も忘れてしまうから復習は数時間後にするようにと説明されているのを見かけます。

勿論しないよりはよっぽど記憶の定着の助けになるはずですが、重要なのは復習にかかる負担を極力減らしましょうということではありません。なぜなら、それをした時点で忘却の度合いは1回目と変わらないからです。

 

脳科学では記憶が一度整理され、忘れかけている頃に復習するとその後の忘却が1回目よりも緩やかになることが知られています。

つまり、なるべく忘れないうちに復習しなさいということよりもむしろ、丁度いいタイミングで復習してその後の忘却を緩やかにできるということの方が重要なのです。

 

先程述べた通り記憶の整理は寝ている間に行われるため、1回は睡眠を挟むとよいでしょう。いずれにしても、1日後~1週間の間は節約率に大きな差はみられないため、あまり焦らないでも良いかもしれません。

もうひとつ注意しておきたいのは、エビングハウスの忘却のグラフは、無意味な数字の羅列(または音節)を記憶した際のものです。

つまり、歴史の勉強のようにある程度頭の中でイメージでき、エピソード記憶として頭に残りやすいものには当てはまらないこともあります。

どちらかと言えば単語暗記などの方に当てはまるので、勉強の対象に合わせて上手く参考にする必要があります。

 

復習に関していうと、5回正解したものはもう復習しなくていいという実験結果もあります。復習の回数を色々変えて統計を取ったところ、6回以上復習させても点数にさほど影響が出なかったからです。

覚えておくと便利です。

復習は適切な時期に3度やる

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今度は単語暗記などではない一般教科に応用できるテクニックです。

研究によると、「復習は適切な時期に3度やればほぼ長期記憶を形成できる」ということが分かっています。

 

具体的な実験から言うと、1か月後にテストをする場合、1度も復習をしなかったグループは14%覚えており、3回復習したグループは93%覚えていたというデータがあります。ですから効率的に暗記したいならこの方法がお勧めです。

※東大医学部の池谷裕二先生曰く、1か月後にテストの場合は、次の日に1回目の復習。その1週間後に2回目の復習。さらにその2週間後に3回目の復習をすると最も効率がいいようです。ただしこれはテストが1か月後の場合です。

 

では純粋に長期記憶に残したい場合はどうでしょうか。

 

脳科学からアプローチすると、最も効率の良い復習時期は、1週間後に1回目の復習。その復習から2週間後に2回目の復習。さらにその復習から4週間後に3回目の復習。といわれています。

合計で7週間使っているので試験の2か月前から準備すると、いい点を取れなおかつ長期記憶に残すことができそうです。

 

特に復習の周期に関しては1回目の復習をいつやるかが重要になります。

脳科学的に見ると1回目の復習の効果が最大化するのは1週間後(5~7日後)です。逆に1か月復習しないとほぼ何も覚えてない状態になるということも抑えておいてください。

これは冒頭で説明ように、海馬の記憶の保存期間が最大約1か月程度だからです。

1回目の復習については翌日~1週間と意見が分かれることが多いようですが、結論から言うと「あまり深く考えすぎるな」と言えそうです。(結局….笑)

エビングハウスの話ではないですが、正直いって1日後と1週間後で覚えている記憶の量はほとんど変わらないのです。そもそも何を勉強するかによっても変化しますし、個人差もあります。

結局のところ、反復学習で重要なのは忘れかけたころに復習するということです。海馬が情報を捨てるべきか迷っているときに「いる情報やで!!!」と教えてあげるのが目的です。

つまり復習した時に「そういえばこうだったなあ」と、適度に忘れている感じがあれば成功なのです。

暗記したければ環境を整えろ!

身の回りの環境だけでなく、自分自身の体内環境も非常に重要です。また暗記度は時間帯によっても大きく左右されることが分かっています。

暗記は運動後にやる

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ウォーキングやランニング等の軽い運動をすると、記憶にかかわるニューロンか生まれやすくなる(神経新生)ことが知られています。つまり、脳が暗記するのに最適な環境になるということです。

 

ニューロンの生産量を増やす事で、記憶のつながりができやすくなり、学んだことが定着しやすく(または思い出しやすく)なります。

運動によって記憶に関わるニューロンの生産量が2倍に増えることもあるため、運動後に暗記を行うのはとても効率が良いといえるでしょう。

 

ちなみにこの神経新生では記憶の整理も行われるため、脳が不要と判断した記憶はこの段階で捨てられることになります。

特にストレスの原因となる嫌な記憶は脳が積極的に排除しようとすることが知られています。

つまり嫌な経験をした後そのストレスを減らしたい場合にも、運動により神経新生を高めることには効果があるということです。

もちろんその記憶ごと忘れる訳ではありませんが、その記憶から受けるストレスは軽減されます。

 

このことを考えると、フラれた後に大声で叫びながら走る場面や、喧嘩して殴り合い草むらに倒れこんだ末に相手の健闘を称えあうあのよくわからないシーンの説明がつきます。笑

激しい運動後は暗記効果がさらに上がる

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ドイツのミュンスター大学の神経学者によるアスリートを対象にした実験からは、インターバルトレーニングよって学習能力が向上することがわかります。

40分間のランニングの途中に3分間の全力疾走を2回挟み、代わりに2分間のゆっくりなランニングを取り入れたグループと、同じ速度で走り続けたグループとでは、その後の学習能力に違いが生まれました。

走った直後に受けた認知能力テストでは、全力疾走を挟んだグループの方が20%早く語彙を覚えたとあります。同時に脳内のノルアドレナリンとBDNFも増加したようです。

※アイルランド・ダブリン大学の研究でも30分間の激しい運動の後に脳内のBDNFが増えたという研究結果があります。

※ノルアドレナリンとBDNFは記憶を助ける神経伝達物質です。

 

このことからほんの少しの全力でも、脳内ではかなりの変化があるということが判ります。実際20%というとそうでもないように感じるかもしれませんが、比較したグループも運動をしているため、平常時よりも暗記に有利な状態だという事を忘れないで下さい。

ただ、これは日常的に運動をしている人を対象にした実験ですから、今すぐ闇雲にインターバルトレーニングをすればいいという問題ではありません。

 

目安としては、週6日の有酸素運動を少なくとも6か月継続していることが勧められています。運動部の学生であれば問題ないでしょう。

私もゴリゴリな運動部でしたが、まだ学生の皆さん、部活後クタクタになった状態でも英単語覚えながら帰るというのはどうでしょうか?笑

学習後の運動は4時間後が最適

基本的には学習前に運動するのが効果的だとされていますが、 学習後の運動も記憶の定着に有効だという事も研究により分かってきました。

オランダ・ラドバウド大学医療センターのギレン・フェルナンデス博士の実験によると、72人の被験者を3つのグループに分け、学習後すぐに運動をさせるグループ、学習後4時間をおいて運動するグループ、そして全く運動させないグループに分けて記憶の定着度を比較しました。

 

結果は4時間をおいて運動をしたグループが他の2グループに比べ、2日前に受けたテストの記憶を1番よく保持していたことが分かりました。

 

MRIで被験者の脳を調べると、時間差で運動したグループだけ海馬が活性化されていたそうですから、運動による効果とみて間違いはないでしょう。

ちなみに、この実験では直後に運動したグループと運動しなかったグループでは記憶力にほとんど差が見られなかったようです。

なぜ時間差で運動すると定着度が上がるのかについてはまだ研究の余地があるようですが、原理としては、ドーパミン、ノルアドレナリンなどの記憶の固定を助ける物質が運動により増加するという理解は共通しています。

 

運動は記憶の定着に深く関わっているという事はこれまでの話でも理解できたと思いますが、もし学習後に運動をするなら4時間後がオススメです。

[英語]:https://www.cell.com/current-biology/abstract/S0960-9822(16)30465-1

水を飲む

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今すぐできる方法の一つです。

最近では、記憶力や学習能力に「水分補給」が大きな影響を与えることが分かってきています。

イギリスの小学生を対象にした研究では、事前に200mlの水を飲ませるだけで、物語の内容をよく覚え、点数も10%ほど上がり、特に難しい問題の正答率が上がったという結果になっています。

またイースト・ロンドン大学とウェストミンスター大学の研究では、知的作業をする前に水を飲むだけで、平常時よりも反応時間が14%向上することが分かりました。

つまり、水を飲むことには脳の働きを高める効果があるということです。

 

時間をとらずだれでも簡単に出来ることなのでおすすめです。

暗記をする時間帯は朝が最適

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東京大学 大学院理学系研究科のマウスの実験では、長期記憶のしやすさが活動時間の前半に高くなることが分かりました。

 

海馬の長期記憶にはSCOPと呼ばれるタンパク質が重要な働きをします。マウスの実験では海馬の中のSCOP量が活動時間の前半に多く現れ、同時に長期記憶リズムのピークとも重なるため学習能力が向上します。

この結果からすると、日中活動する人間の場合、長期記憶の学習効果のピークは午前中に当たることがわかります。

ちなみに短期記憶の場合は1日のうち記憶のしやすさにムラはないということも研究により分かっています。

参考▶http://www.s.u-tokyo.ac.jp/ja/info/5035/

暗記は寝る前にする

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朝同様、寝る直前に暗記したものも長期記憶に残りやすいことが知られています。

アメリカの心理学者ダレンバックとジェンキンスの実験を紹介します。

被験者に無意味な文字列を暗記させ、それを寝る前と日中で比較したところ、寝る前に暗記したものは8時間後に50%も記憶できていたのに対して、睡眠をとらなかった日中は10%しか記憶に残らなかったとされています。

これは、レム睡眠中に脳が記憶を整理して取り出しやすい形にしてくれるということが関係しています。そのため定着度が上がり記憶に残りやすくなるのです。

レム睡眠は仮眠でもとれるため、暗記後に少しの仮眠をとることで定着度が上がることも実験で分かっています。

 

ここでは特に寝る直前にするというのが重要で、せっかく寝る前に勉強したのに、その後にテレビなどを見ると情報が干渉されて定着度が落ちてしまうということもあるため注意が必要です。

そのため親が、「宿題を終わらせてからテレビを見なさい!」というのは、暗記効率的にはNGということになります。

睡眠は学習の敵ではなく強力な味方になってくれます。うまく利用しましょう。

右手で覚え左手で思い出す

米国モントクレア州立大学での実験です。

右利きの被験者51人にゴムボールを90秒握らせ様々な言葉を暗記させます。その後再度ボールを握らせ、覚えたものを思い出せるだけ書き出してもらいます。

ボールを握る順序は右→右、右→左、左→左、左→右と様々でしたが、1番良い結果を出したのな右→左の順番でボールを握ったグループでした。

 

これは偶然ではなく脳科学に基づいて説明できるものです。

人間の脳は、左脳が記憶に優れ、右脳が記憶を呼び起こす能力(想起)に優れています。右手を動かす事で左脳が活性化され記憶しやすくなり、次に左手を動かす事で覚えたものを思い出しやすくなると言った原理を利用しています。

書くという動作が記憶に優れるというのもここら辺がある程度関係しているように感じます。

学生の頃に野球部でピッチャーの友達がいましたが、授業中もいつも机の下でボールを握ったり、握力鍛えるヤツを握ったりしてました。今思えばあれは左脳を活性化させていたのではないかと….。(考え過ぎか)

いずれにしても、授業中は右手でペンを回しまくり、テスト中は左手で机をバシバシ叩きまくれば楽勝です。

手に持つものがない場合(もしくは人様に迷惑をかけたくない場合)は逆の手で爪をマッサージしてあげると効果的です。指先には脳とつながる神経が集中しているからです。

不安を書き出す

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シカゴ大学心理学部のシアン・バイロック教授の行った実験では、テスト前に不安を紙に書き出すだけで、ワーキングメモリーをリセットすることができ、テストの正答率が上がるということが実証されています。

ワーキングメモリーとは、何か目的を持って作業をしている時に使っている記憶力の事です。ワーキングメモリーには一定の容量があり、これが満帆になってしまうと頭がぼーっとして集中力が途切れます。

つまり暗記をする場合もワーキングメモリーをリセットし、フレッシュな状態で学習を始める必要があります

勉強前に不安(気がかりなことや、不満など)を紙に書き出すことで集中力を高め、フレッシュな状態で記憶力を使うことができるため、覚えておくと便利です。

 

ちなみに、自然科学研究機構生理学研究所・医学博士の柿木隆介教授によると、「面白いことにワーキングメモリーで一度に覚えられる事は大体5〜7個程で、個人差がありません。」と述べておられます。

次から次に頼みごとをされ、覚えることが多くなるにつれて集中力がなくなっていく経験は誰でもあるはずです。todoリストが5〜7個を超えたら書き出すよう気がけておくとワーキングメモリーを圧迫せずに良いかもしれません。

音楽は賢く使う

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勉強中に音楽はアリかナシか。

人によって個人差が大きいので、最も意見が分かれる所かもしれません。科学的な根拠も交えてみてみましょう。

 

グラスゴー・カレドニアン大学の行った実験では、被験者に様々な音楽を聴かせながら認知テストを行った結果、無音の状態が1番良いということが分かりました。

1番結果が悪かったのがテンポの速い曲で、その後にテンポの遅い曲、環境音と続きました。[英語]:SAGE Journals: Your gateway to world-class journal research

 

一方で、米オックスフォード大学のジャーナルに掲載された研究では、図書館程の静かな場所よりも、カフェのような適度に騒がしい場所の方が集中できるという結果が出ています。逆にこれよりもうるさく(85db以上)なると集中力は途切れます。

 

一見矛盾しているように感じるかもしれませんが、ここでスウェーデン・ストックホルム大学の研究は参考になります。

これは、普段から注意散漫な子供の場合、ホワイトノイズがあった方が注意力が上がり文章の記憶能力が上がったというものです。

注目できるのは、比較的集中力のある子供の場合は注意力が落ち、ホワイトノイズなしの方が成績が良くなるという所でしょうか。

 

つまり無音で集中力が続かない場合はある程度のノイズがある方が良く、無音で集中出来る人は無音の方が良いという事です。

もし勉強中に音が必要な場合は、クラシック音楽や歌詞のない曲(もしくは歌詞が理解できない曲)、自然音、ホワイトノイズなどがオススメです。

 

勉強前に聞くのであれば自分の好きな音楽を聴くといいでしょう。ドーパミンが分泌され作業への意欲が高まります。

単調な作業や運動をする場合は音楽が非常に有効になるという研究結果もあることから、使い方を誤らなければ音楽で生産性を上げる事は十分可能です。(単調な作業の場合は、テンポ速い曲やBGMが有効だとされています。)

いずれにしても記憶力や読解力を必要とする知的作業の場合はなるべく音楽を聴くのは避けた方が良さそうです。

最後に

長期記憶に残すということを前提に様々なテクニックを紹介しました。もちろんこれ以外にもありますから、うまくまとめたらまた追記していこうかと思います。

人間はモノを覚えすぎたからと言って、覚えられなくなることはありません。

新しい知識が増えるたびに記憶容量が増え、さらに多くの情報をとどめることができるということが研究によって分かっています。

 

せっかく私たちは、脳科学の研究が進んだ現代に生活していてその情報のおかげで効率的に学習できるわけですから、この情報を使わない理由がありません。

ここで紹介したテクニックも知識のひとつとして参考にしてもらえればうれしいです。

 

そのためには復習!復習するためにはブックマーク!そして読者になーる!(これがこの記事でいちばん伝えたかったことです)

 

はい、もうやめます。おやすみなさい。